NHK朝ドラ『あまちゃん』でブレイクし、一躍国民的女優となった能年玲奈さん。
現在は「のん」という名前で活動していますが、「え?能年玲奈って本名じゃなかったの?」
「なんで本名なのに使えないの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな素朴な疑問にお答えします。

■ 能年玲奈は本名。なのに“使用NG”の背景
まず大前提として、「能年玲奈」という名前はれっきとした本名です。
戸籍上も「能年玲奈」さんで間違いありません。は、なぜこの本名が使えないのか──
その理由は、芸能界特有の「名前の使用権(商標権・著作権)」に関する問題にあります。
かつて能年さんが所属していた事務所「レプロエンタテインメント」は、彼女の芸名=本名での活動に関して、事務所が商標などの管理をしていたと見られています。
つまり、能年玲奈という名前を「芸名」としてビジネス展開していたため、独立後にその名前を勝手に使うことが難しくなったのです。
■ 芸能界では“名前”も事務所のもの?
芸能界では多くのタレントが事務所に所属し、その芸名を使って活動しています。
名前そのものが“商品”として認識され、事務所がそれを管理・登録しているケースも珍しくありません。
たとえば、元SMAPの草彅剛さんや稲垣吾郎さんは本名で活動を続けられましたが、ジャニーズを退所したタレントの中には芸名の変更を余儀なくされた人もいます。
これは法的にはグレーゾーンであり、「本名でも芸能活動用に使っていた名前なら、事務所に権利がある」と主張されるケースもあります。
■ 訴訟すれば勝てる?実は簡単じゃない
「本名なら裁判すれば勝てるんじゃ?」と思う方も多いかもしれません。
しかし現実には、事務所との契約内容、商標登録の有無、過去の合意書など複雑な要素が絡むため、簡単には白黒つけられないのが実情です。
裁判に発展すれば、芸能活動のブランクが生まれたり、マスコミによるさらなる報道リスクもあります。
実際に、のんさんは法的手段をとらずに「のん」として再スタートを選びました。
これは、表現活動を止めないための最善の判断だったとも言えるでしょう。
■ 今では「のん」が確固たるブランドに
「本名が使えないなんておかしい」という声は根強くありますが、今や「のん」という名前は、彼女の自由でクリエイティブな活動を象徴するブランドとなっています。
絵画、音楽、映画、舞台…のんさんはジャンルを超えて独自の世界観を発信し続けており、「名前に縛られない表現者」として多くの支持を集めています。
まとめ
・能年玲奈は本名だが、芸能活動では使えない理由がある
・芸能界では芸名の権利を事務所が管理している場合が多い
・訴訟すれば勝てるとは限らず、現実的な判断で「のん」に改名
・今では「のん」名義で確かなキャリアを築いている
芸能界には一般とは異なる独自のルールがあります。本名でも使えない──それが業界の“現実”なのです。
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